| 芋焼酎 才助 こだわりの焼酎造り |
| --- 原料芋 --- |
平成18年11月仕込みでは静岡県(浜岡、天竜豊岡村、藤枝市大洲)で栽培された「紅あずま」を使います。いずれも無農薬に近い栽培をしています。価格は1kgにつき200円から130円程で九州地区の60円と比べかなり割高です。
【一般製法:九州地方では一般に「こがねせんがん」が広く使われています。「こがねせんがん」はもともと澱粉含量が多い事から、焼酎にも使用されるようになったようです。原料芋の醸造適正については品種の特性よりも鮮度や傷み虫食いの情況など作柄の良否による部分が大きいようです。】
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| --- 麹 --- |
静岡県産の「ひとめぼれ」65%精米の米を使って清酒と同じ黄麹菌による麹を造ります。クエン酸は生産しないので、乳酸添加による速醸酒母をつくります。製造方法は清酒の場合と全く同じです。
【一般製法:一般に90%精白の加工用米を使用して白麹菌あるいは黒麹菌で造ります。これらの菌はクエン酸を多量に生産するため、その酸を利用して発酵初期の雑菌を抑えます。ドラム式といわれる回転式の自動製造装置で造られます。】
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| --- 酵母 --- |
静岡NEW-5を使います。30度以上の高温耐性がないので20度以下で発酵させます。黄麹
と清酒酵母の組み合わせはクセがなく原料の芋の風味を生かす様です。
【一般製法:焼酎酵母は30度の高温とクエン酸耐性が強く、アルコール収得量が高い性質をもっています。】
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| --- 酒母(一次もろみ) --- |
米麹・蒸し米・水・乳酸をもちいて、12日程かけて清酒と同じ酒母を育てます。
【一般製法:焼酎の酒母(一次もろみ)は麹と水だけで仕込みます。麹に由来するクエン酸で雑菌を抑えるため、掛米を用いずに全量を麹としてphを低く抑えます。育成日数は3日から8日ほどです。】
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| --- 原料芋洗い --- |
機械で洗った後、手作業で両端と痛んだ部分を取り除きます。病根部、線虫や黒斑病等に侵され部分は、取り除かないと強い苦味が生じ酒質を著しく損ないます。
【一般製法:上記のようにこの作業は芋焼酎の製造上で大変重要な工程ですが、機械化が難しく手作業で行なうしかありません。】
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| --- 蒸し --- |
清酒と同じく甑で1時間蒸します。
【一般製法:蒸煮缶あるいは連続芋蒸し機が大手の工場では使われます。】
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| --- 破砕 --- |
蒸し上がった芋は破砕機あるいは手作業で細かく破砕します。
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| --- 仕込み及び発酵温度 --- |
清酒より高い20度程度で発酵させ、後半は10度程度まで下げます。酸度は3程度です。黄麹は酸度が高いと急激に働きが弱くなます。
【一般製法:発酵温度は最高で32度程度、8日程で発酵を終えるのが一般的です。酸度は7程度になりますが、白麹、黒麹は高い酸性の下でも働き焼酎酵母も高温のモロミでよく発酵します。】
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| --- 蒸留 --- |
蒸留は酒質を決める重要な工程です。「才助」では蒸留に先立ち清酒のように船を使ってモロミを上槽して液体にします。この液体を常圧で蛇管加熱で蒸留します。
上槽の手間が掛かり、また粕にアルコールが残留するため歩留まりが悪くなります。しかしながら、モロミの焦げつきがなく油成分も少なく上質な原酒が得られます。
【一般製法:芋焼酎では常圧蒸留が一般的です。モロミに直接蒸気を噴きこむ事により加熱します。】

2001年 初期の蒸留機
(直火による物)
一度に100リットルの蒸留が限界。
当初は米焼酎のみの試験製造でした。
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2005年 蒸留機改良
(蒸気の通るコルクで加熱する物)
一度に400リットルの蒸留が可能になりました。
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| 2007年 新しい蒸留機を導入 |
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| --- 酒質 --- |
黄麹と清酒酵母による低温発酵と液体蒸留により軽い酒質になります。特に黄麹は風味が淡白なため芋自体の香りを生かした酒質になります。
【一般製法:芋焼酎の独特の風味には白麹、あるいは黒麹由来の香味も大きく関与しているようです。】
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| --- オリの発生について --- |
焼酎類、特に芋焼酎では原料由来の油性成分が時間の経過と冬季の低温等により、凝縮沈殿して"オリ"となる事があります。
"オリ"の正体は「高級脂肪酸エステル」等の油性成分で時間の経過とともに凝縮して沈殿あるいは浮遊します。加温(30度程度)で再び溶解して透明になります。これら油性成分は焼酎の風味の重要な構成成分でもあるため過度の除去は避けております。「才助」では出荷に際して簡単な綿フィルタ―での濾過しかおこなっておりません。
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| 静岡米焼酎 才助 |
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華やかな吟醸香はありませんが、常圧蒸留により原料由来の米の素朴な香りと甘味が感じられる一品です。
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原 材 料: 米・米麹
米:静岡県産 ひとめぼれ
精米歩合 麹米:65% 掛米:70%
アルコール度数: 25.5度
酵 母: 静岡 NEW−5
(清酒酵母)
麹 : 黄麹
蒸 留: 常圧式
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「小売価格」
1,800ml : 2,625円
720ml : 1,260円
(税込み)
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| --- 米焼酎について --- |
杉井酒造では3年程前より米焼酎の製造もおこなっています。清酒とくらべて気温の高い時期でも造れる焼酎は年間雇用の従業員を使って初夏、或いは秋の仕事にしようと始めました。
実際は芋焼酎のほうが売れるので米焼酎は一年に小さな仕込みを1本か2本行って少しずつ売っているのですが、リピーターのお客様や飲食店でも好評をいただいています。ブランド名は芋焼酎と同じ「才助」です。
米焼酎の味わいは、米という淡白で特に強い風味のない原料で造りますので、出来上がる焼酎の風味も淡白で芋焼酎のような特徴的な香りはありません。泡盛のように黒麹を使いますと黒麹由来の風味があるようですが、杉井酒造の米焼酎、才助は清酒と同じ黄麹ですので、あっさりしています。一部の米焼酎は清酒の吟醸酵母を使ってカプロン酸エチルを生成して、それを減圧蒸留して香りの成分を強調していますが、才助は常圧蒸留という昔式の蒸留機ですので派手な香りはありません。そのかわり飲んでみますとまろやかな甘味があります。
特にお湯割にすると甘味がきわだって料理を食べながら飲める焼酎だと思います。ストレートでもあっさりした味の中にコクがありじっくり味わえる焼酎です。一般的な常圧蒸留の球磨焼酎とくらべると洗練された印象です。
原料の米は清酒製造用に入手できる一般米を麹は65%、掛米は70から75%と焼酎の原料としては高い精白歩合で仕込んでいます。一般的な米焼酎では精白90%で、破砕米やくず米も使用されていますので、それと較べると贅沢な仕込みです。精白歩合が高い事で一般的な焼酎のオフフレーバーである脂臭の発生は抑えられ、きれいな味わいになりますがコスト高になります。
製造は清酒とほとんど同じで通常の速醸酒母を立て、麹は黄麹、酵母は静岡酵母のHD-1かNEW-5を使っています。仕込みは2段で汲み水を多くし醗酵温度も高めでアルコールの収得率があがる仕込みをしています。一般的な米焼酎製造では出来上がったモロミを蒸留機にいれて蒸気を吹き込んで蒸留しますが、才助は清酒と同じように上槽して粕と酒に分けたあと酒を蒸留しています。製造は酒造期が終わった時期ですので、ヤブタは使わず舟で上槽します。この方法も手間がかかってコスト高につながりますが、焼酎の油性成分が減ってすっきりした風味になります。
今後、米焼酎は一般的に原料特性に欠しく特徴がでにくいので個性をどの様に出していくのかが課題です。常圧蒸留で落ち着いた風味の焼酎を造っていこうと思いますが、原料米の精白歩合を低くして泡盛で話題になっているシー汁浸漬という昔の技法を使ってみたり、菩提もとを使って天然酵母で醗酵させたりしたらおもしろいかなと考えています。これらの手法も試行錯誤しながら挑戦してみるつもりです。
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